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太田 雅和; 田中 拓*
Journal of Environmental Radioactivity, 201, p.5 - 18, 2019/05
被引用回数:4 パーセンタイル:16.44(Environmental Sciences)放射性廃棄物地下処分施設から漏洩するCHは、土壌中で微生物による酸化を受けてCOとなる。既存のC移行モデルでは、土壌中COの植生への移行が主に葉面吸収によって起こることが仮定されている。一方、COの経根吸収の影響は把握されていない。本研究は、COの経根吸収が植生へのC移行に及ぼす影響を評価するため、土壌中のCHの輸送と酸化をモデル化し、これを陸面CO移行モデル(SOLVEG-II)に組み込んだ。モデルによる土壌中CH移行の計算性能は、深部土壌へのCH注入の野外実験データを用いて検証した。次に、モデルを地下水面(深度1m)からのCHの連続放出時の陸面C移行に適用した。土壌中で根が浅く分布(深度11cm)する状況では、植生へのC移行ではCOの葉面吸収の影響が支配的となり、葉へのC蓄積の80%に寄与した。一方、根が地下水面近くまで分布(深度97cm)する状況では、葉へのC蓄積の半分以上(63%)が経根吸収によってもたらされた。更に、メタン酸化が土壌深部(深度20cmあるいは80cmまで分布)で起きた場合には、葉に蓄積したCの全量が経根吸収によってもたらされた。これらの結果から、根が地下水面近くまで分布し、CHの酸化が土壌深部で起きる場合は、COの経根吸収が植生へのC移行において支配的となることが明らかとなった。